2026年2月8日、小径章さん主催企画「文藝ヴィエラ」が江古田のフライングティーポットにて開催されました。ハルタはゲストとして横光利一の「頭ならびに腹」を朗読させて頂きました。

※写真提供:小径章さん
横光利一を知ったきっかけは他ならぬ小径君からの推薦でございました。「ハルタダイチとモダニズムは絶対合うに違いない」という言葉を信じ実際に読んでみると、自分でも驚くほど私の声や作風と親和性を感じました。機械文明による現代的な新しさを追求していた文体が、私のざらつきがある独特な声と上手くハマっていたのです。何よりもその事を見抜いていた小径君の博識と審美眼ぶりには大変頭が下がります。彼が推薦してくれなければ、恐らく私は横光利一を知らぬまま生を終えていた事でしょう。おかげ様で、今現在私は他の横光作品にもどハマりしている状況でございます。
本番当日は実質トップバッターを務めさせて頂きました。トップというものはやはり出来次第でその後の空気感を左右してしまう立場なので、大変緊張しておりました…。そのせいか、練習で何度も読んでいた筈なのに途中でどこを読んでいたのかわからなくなり、変な間が空いてしまう一幕もありました(幸い、大半のお客様はそこまで気にも留めていなかったようですが、大変焦りました)。しかしそれ以外は何とか良い緊張感を保ちながら最後まで読む事ができたかと思います。また空気を壊す事なく、その後出演する皆様にも繋ぐ事ができてホッとしております。見に来てくださったお客様方も総じて好意的に捉えて下さったようで、中には小径君に対して「次回(文藝ヴィエラを)行う際はまたハルタさんを呼んでほしい」と仰って下さった方もいたとか…いやはや畏れ多いですが大変嬉しい限りでございます。ありがとうございました。
後に続いたpopi/jectiveのお二人とコオリヒロノブさんのパフォーマンスもお見事でした。
popi/jectiveのお二人は正岡子規の「恋」をお二人なりの解釈で作り上げた「音」に乗せながら素晴らしい朗読を繰り広げてくれました。狂気の恋に邁進するお七を巡るお話もお二人の手にかかるとまた違う切なさや不気味さが垣間見えて非常に聞き応えがありました。

popi/jectiveのお二人
コオリヒロノブさんは20分間オリジナル作品を披露して下さいました。テキストの内容、読み方いずれも洗練されていてクオリティが高く、我を忘れて聞き惚れてしまいました。これまで培ってきた人生経験や学びがパフォーマンスに反映されているのが痛いほど伝わり、今の私には到底追いつかないレベルだなぁとつくづく感じました。「詩」でありながら「紀行文」のようでもあり、コオリさんと共にいなせな旅に出かけているような気分を味わえました。そんなコオリさんから「やはりハルタさんは朗読が上手いねぇ」とお褒めの言葉を頂いた時は本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

コオリヒロノブさん
何よりも、このような素晴らしいイベントへ出演する機会を与えて下さった小径君には最大級の感謝をお送りします。初の主催企画という事で並々ならぬ気合もあったでしょうし、それなりにプレッシャーも感じていたと思います。その思いに少しでも応える事ができたのであれば本当に幸いでございます。オープニングでの小径君の卓越した宮沢賢治の「春と修羅」の朗読を聞けたおかげで私も良い緊張感を保ちながらパフォーマンスに移る事ができました。本当にありがとうございました。

主催・小径章さん
次回の「文藝ヴィエラ」の開催は未定との事ですが、「ポエトリー × 朗読 × 文藝」の絶妙な親和性を感じ取れるこの企画は大変素晴らしく有意義な催しであると心から感じたので、無理のない範囲で継続して貰いたいなぁと思う次第です。もし第二弾がある場合は、その時は是非お客さんとして参加したいです。宜しくお願いします。


